ミニバン業界人気トップのセレナ、それに追随する形のステップワゴン。
この2車種の価格・燃費・乗り心地という主要ポイントにフォーカスして比較していきます。
安全性能についても少し触れていますが、セレナが大きくリードしているかと思いきや、必ずしもそうではありませんでした。
セレナ・ステップワゴンの価格比較
まずはセレナ・ステップワゴンともグレード構成と価格について確認しておきましょう。
この記事は2018年12月時点の比較で、セレナはC27(2016年8月〜)、ステップワゴンは2017年9月のマイナーモデルチェンジ後の型です。今はどちらも次の型(セレナC28・ステップワゴン6代目)に代わっています。
価格帯は、セレナでは240〜340万円、ステップワゴンでは250〜370万円です(2018年12月時点の新車価格・消費税8%込み)。
セレナのグレード・価格

出典:日産サイト
セレナは以下のようなグレード設定・価格になっています。
(ニスモ・オーテック・4WDは割愛)
ガソリン車
ガソリン車は1グレードのみの設定です。
マイルドハイブリッド車
セレナのマイルドハイブリッドは「S-ハイブリッド」。
e-POWERのような本格的なハイブリッドではありません。
ステップワゴンやヴォクシーと比較するときはそれらのハイブリッド車ではなく、ガソリン車の方を対象とするのが妥当でしょう。
ガソリン車Sとe-POWER車以外のすべてがS-ハイブリッド搭載となっています。
全6グレード。
(防水シート車は除く)
G:2,853,360円
ハイウェイスター:2,683,800円
ハイウェイスターG:3,016,440円
X VセレクションⅡ:2,662,200円
ハイウェイスターVセレクションⅡ:2,874,960円
e-POWER車
e-POWER車は全4グレードあります。
e-POWER ハイウェイスター:3,178,440円
e-POWER XV:3,128,760円
e-POWER ハイウェイスターV:3,404,160円
ステップワゴンのグレード・価格
ステップワゴンは全9グレードのラインナップ。
ガソリン車
ガソリン車は6グレードからなります。
すべてに「Honda SENSING」がついています。
G・Honda SENSING:2,661,120円
G・EX Honda SENSING:2,862,000円
SPADA・Honda SENSING:2,852,280円
SPADA・Cool Spirit Honda SENSING:3,051,000円
Modulo X Honda SENSING:3,665,000円
ハイブリッド車
ステップワゴンのハイブリッド車は全3グレード。
SPADA HYBRID G・Honda SENSING:3,350,160円
SPADA HYBRID G・EX Honda SENSING:3,559,680円
セレナ・ステップワゴンの燃費比較
JC08モードのカタログ燃費で比較。
セレナe-POWERとステップワゴンのハイブリッド系を比べると、セレナの方が高い燃費性能を実現しています。
セレナのS-ハイブリッドとステップワゴンのガソリン車の比較では、ほぼ同じです。
セレナの燃費性能

出典:日産サイト
セレナのカタログ燃費はこちら。
S-ハイブリッド車:16.6〜17.2㎞/L
e-POWER車:26.2㎞/L
ステップワゴンの燃費性能
ステップワゴンのハイブリッド車はWLTCモード燃費は20.0㎞/Lです。
WLTCモードは市街地・郊外・高速道路と走行モードごとに考慮した国際的基準で、より実燃費に近い値になっています。
ここでは統一してJC08モードで表記。
ハイブリッド車:25.0㎞/L
セレナe-POWERの走り

出典:日産サイト
セレナe-POWERの走りの特徴は、100%モーター駆動である点です。
電気自動車と同じくモーターで走行し、エンジンはバッテリーの充電のみに利用されます。
走りは電気自動車らしい高トルクを実現しています。
また注目に値するのは、『ワンペダルドライブ』。
セレナの「e-POWERドライブ」のモードでは、アクセルペダルの踏み戻しだけで加速も減速もできてしまいます。
この減速時に運動エネルギーを回生してバッテリーに充電します。
ステップワゴン・ハイブリッドの走り
ステップワゴンのハイブリッドシステムは「SPORT HYBRID i-MMD」と言います。
このシステムでは3種類の走行モードが自動で切り替わり、いつでも最適な走りが可能になります。
セレナe-POWERにも勝るほどその走りはパワフル。
セレナe-POWERは低速〜中速が得意で高速になると燃費が落ちやすいのに対し、ステップワゴンi-MMDではそのようなこともありません。
純粋な走りで言えばステップワゴンが優勢と言えます。
セレナ・ステップワゴンの乗り心地比較
セレナ・ステップワゴンの乗り心地をいくつかの観点から捉えて比較します。
シート比較
セレナのセカンド・サードシートはかなり快適

出典:日産サイト
セレナはシートアレンジが豊富なことで定評があります。
e-POWERを搭載していないセレナには「スマートマルチセンターシート」が装備されており、これはフロントシートにもセカンドシートにも自由に移動させることができます。
これがセレナのシートアレンジを多彩なものにしています。
セレナはセカンドシート・サードシートの乗り心地でも評価が高くなっています。
セカンドシートの「超ロングスライド」は最大690mmまでスライド可能で、ステップワゴンの約610mmに勝っています。
セレナでは横スライドも可能です。
サードシートでは「サードシートスライド」を設定することができ、ラゲッジスペースも有効活用できます。
このようにシートではセレナの圧勝と言ってもいいのではないでしょうか。
ステップワゴンはサードシート今ひとつか
ステップワゴンのサードシートは床下格納ができる仕様になっています。
荷室として使うには利便性が高いのですが、乗り心地=座り心地となると今ひとつです。
床下格納できるようにするために背もたれは短いし、座面も狭くてクッション性も低い。
ここはセレナに遠く及びません。
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セレナC27のシートアレンジ
乗降性比較
クルマの乗り降りに関係するのはステップの高さ。
背の小さな子どもやお年寄りでも乗降しやすいかどうかが問われます。
セレナは2ステップとなっており、1ステップ目までが390mmです。
ステップワゴンも同じく390mmというステップ高ですが、もう1ステップない分だけセレナより乗り込みやすいと言えます。
お年寄りなどはつまずきやすいので低床で、かつステップは少ない方が助かります。
またステップワゴンのバックドア「わくわくゲート」はタテにもヨコにも開くことができ、ヨコに開けばそこから直接サードシートへ乗車することも可能。
子どもからすれば、まさに乗車するのがわくわくするゲートです。
このように乗降性についてはステップワゴン優位と言えます。
安全装備比較
セレナの安全性能

出典:日産サイト
セレナは以下の安全システムが標準装備されています。
インテリジェント エマージェンシーブレーキ
LDW(車線逸脱警報)
ハイビームアシスト
そして「セーフティパックB」のオプションをつければプロパイロットをはじめとする先進安全装備を設定可能です。
なお、2019年8月のマイナーチェンジ以降のC27は、踏み間違い衝突防止アシストやインテリジェントLI・BSI、RCTA、標識検知などの「全方位運転支援システム」が全車標準になっています(この記事の比較は2019年7月までのC27)。
セレナがステップワゴンやヴォクシーと比較して、最も頭が抜けている部分がこの安全性能でしょう。
ステップワゴンの安全性能
ステップワゴンは「Honda SENSING(ホンダ センシング)」という安全運転支援システムを採用しています。
これには8つの先進機能が含まれます。
②誤発進抑制機能
③歩行者事故低減ステアリング
④路外逸脱抑制機能
⑤ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール。渋滞追従機能付はハイブリッド車のみ)
⑥LKAS(車線維持支援システム)
⑦先行車発進お知らせ機能
⑧標識認識機能
ステップワゴンとHonda SENSING
これら同様の機能はセレナのセーフティパックBにも含まれていますし、こちらの方が内容は充実したものになっています。
しかし、セレナのセーフティパックBはオプション価格が243,000円もします。
しかもこのオプションを設定できるグレードは限られています。
これに対して、ステップワゴンではそのグレード名が示すように、全車にHonda SENSINGが標準装備として設定されているのです。
これには大きな意義があると思います。
自動車事故を防ぐ、または被害を軽減させるのに安全装備は必須の機能。
これからは安全装備が搭載されていないのはありえない風潮になっていくと思われます。
その点ではステップワゴンは先をいっています。
このように、安全性能では内容でセレナが勝利と言いたいところですが、未来の車のあるべき姿を具現化しているという点において、総合的にステップワゴン勝利と結論づけておきます。
セレナ・ステップワゴン比較まとめ
最終的にセレナとステップワゴン、買いなのはどっちでしょうか。
端的にいえば、走りをとりたい人はステップワゴン、安全性能の充実度を、コストをかけてでも優先したい人はセレナということになります。
安全装備では性能そのものはセレナに分があるのは確かです。
しかし、ステップワゴンは車種全体のグレードにHonda SENSINGを標準装備している点が企業としての正しい姿勢の表れと見ることができ、もっと評価されるべきポイントであり、日産・セレナをも凌いでいる点であると言えると思います。
それでは最後までお読みくださりありがとうございました。
