中古車として人気なセレナC26。落ち着きある大人顔ルックスが「新型のC27より好み!」という人も多いでしょう。
ただ、(当然ですが)現在の公式サイトは新型C27メインで、C26の情報はありません。他のネット記事でもC26となると情報は少なく、あれこれ調べなければならないため、めんどくさがりには困った状況です。
そこでこの記事では、セレナC26について大事なポイントのみショートカットして理解できるように解説しました。具体的にはセレナC26の前期モデル・後期モデルについて説明しており、なるべく専門的な話題より全体像の把握にフォーカスしています。
この記事ではセレナC26について、こんなことがわかります。
- グレード構成
- エクステリア・インテリア
- ボディカラー・安全装備
セレナC26についての疑問をスッキリ解消し、中古車選びに活かしてくださいね。
セレナC26前期のグレード構成【まず知っておきたい】
セレナC26の販売が開始されたのが、2010年11月。歴代セレナとしては4代目にあたります。その後、2013年12月にマイナーチェンジが行われました。
マイナーチェンジを境に、これ以前に販売されていたセレナを「C26前期」、以降のものを「C26後期」と呼んでいます。
セレナC26前期・後期の販売時期がこちらです。
- C26前期:2010年11月〜2013年11月
- C26後期:2013年12月〜2016年7月
ここでセレナC26販売当時と、マイルドハイブリッドシステム「S-ハイブリッド」が設定されて以降のグレード構成を紹介します。
セレナC26前期・販売当時のグレード構成
セレナC26販売当初に設定されていたグレードが次の4つです。
- 20S
- 20X
- ハイウェイスター
- 20G
「20S」のグレードもっとも安価なエントリーモデルで、「20G」がいちばん上級なグレードとなります。
知っている人には言うまでもないですが、セレナの「ハイウェイスター」は、専用エアロなどエクステリアがバージョンアップしているグレードのことです。
セレナC26前期「S-ハイブリッド」が設定されたときのグレード構成
2018年8月からは「S-ハイブリッド」が登場します。
S-ハイブリッドが加わってからのグレード構成は以下のようになりました。
- 20S
- 20X S-ハイブリッド
- 20G S-ハイブリッド
- ハイウェイスター S-ハイブリッド
- ハイウェイスターG S-ハイブリッド
S-ハイブリッドは「20S」グレードを除く2WD全車に設定されています。マイルドハイブリッドシステムは不要で、そのぶん価格を抑えたい人向きなのが「20S」です。
S-ハイブリッドが搭載された時点でのセレナC26は、前期・後期という分類ではまだ前期にあたります。セレナC26後期が登場するのは、2013年12月のマイナーチェンジからです。
セレナC26前期・後期の違い【エクステリア編】
出典:日産セレナサイト
セレナC26の違いについて、まずはエクステリアから解説していきます。
新型セレナ(2022年2月現在)はコワモテ顔になりましたが、旧モデルはもっとファミリーな印象です。
流行りのイカツめなフロントデザインが苦手な人には、向いているでしょう。
セレナC26前期・後期のフロントデザイン
新型セレナC27からはフロントグリルにV字型の「Vモーション」が採用されていますが、この”おもかげ”がセレナC26から見られるようになってきます。
セレナC26前期のフロントデザイン
出典:Wikipedia
セレナC26前期のフロントグリルはまだ「Vモーション」と呼べるほどには尖っていはいません。しかし、デザインはいま見ても洗練されており、ひとむかし前を匂わせる古くささはまったくありません。
セレナC26後期のフロントデザイン
出典:Wikipedia
セレナC26後期になるとデザインがより鋭利なテイストになり、フロントグリルも「V」型に近づいてきました。新型セレナC27で採用されたVモーションにグッと近づいています。
ヘッドランプも注目で、後期から上下2段構えの目つきになりました。これはセレナC27でも同様で、まるで二重まぶたのような凝ったデザインになっています。
セレナC26後期ヘッドランプをさらにアップデートするなら、こちらのアイテムがあります。
高級車でよく目にするシーケンシャル・ウィンカーです。
セレナC26前期・後期のリアデザイン
自分の前を走る車のリアデザインというのは、フロント以上に長く目にしているものです。このリアデザインにこそ強いこだわりがある人もいるでしょう。
ここではセレナC26前期・後期に加え、セレナC25、C27のリアデザインも一緒にご紹介します。
C26の前期・後期でデザイン上の大きな変化はありませんが、モデルチェンジを重ねるごとに「SERENA」と刻印されたシルバーパーツ(ガーニッシュ)が高級感を増していくなど、ラグジュアリーに仕上がっていく過程がわかります。
セレナC25のリアデザイン
出典:Wikipedia
セレナC25では、ナンバープレート左側に小さく「SERENA」の文字があります。
セレナC26前期のリアデザイン
出典:Wikipedia
C26前期から「SERENA」の文字が、直接ガーニッシュに刻まれるようになります。
セレナC26後期のリアデザイン
出典:Wikipedia
セレナC26後期のリアデザインは、C26前期と大きな変更点はありません。
セレナC27のリアデザイン
出典:Wikipedia
セレナC27では「SERENA」と刻印されたガーニッシュが、一気に高級感あるビジュアルにスタイリングされました。
セレナC26でもワンポイントで高級感をプラスしたいという人には、こんなアイテムがあります。
セレナC26後期「ハイウェイスター」の変更点
ハイウェイスターでは、セレナC26後期からさらに変更点があります。
それが以下の3つ。
- 16インチアルミホイール
- LEDリアコンビネーションランプ
- サイドシルプロテクター
「サイドシルプロテクター」の「シル」は、ドア下に位置する敷居部分のことです。
サイドシル関連のアイテムとしては、以下のような「サイドステップガード」があります。
サイドステップガードがあれば靴などが当たって車体に傷がつくのを防げるほか、滑り止めにもなってくれるためお子さんやお年寄りが乗り降りするときも安心です。
セレナC26前期・後期の違い【インテリア編】
出典:日産セレナサイト
セレナのインテリアは、C26後期になって「ハイウェイスター」系と「20G」グレードが一新されました。
特に「ハイウェイスターG」は「プレミアムハイコントラストインテリア」が、メーカーオプションで設定されています。
また「20X」「ハイウェイスター」系には、以下のような「クロスギアパッケージ」が設定されます。
- 防水シート
- ロングアシストレール
- バックドアインナーフック
ちなみに先述のとおり、セレナC26後期がリリースされた時点では「20S」以外のすべての2WDグレードがS-ハイブリッドになっています。
セレナC26前期・後期の違い【ボディカラー編】
セレナC26前期のボディカラー
セレナC26前期のボディカラーは全6色です。
- スーパーブラック
- ブリリアントシルバー
- ブリリアントホワイトパール
- エターナルスノーホワイト
- クリスタルミスト
- オーロラモーヴ
次のC26後期ではいくつか変更点があります。
セレナC26後期のボディカラー
出典:日産セレナサイト
C26後期になってからボディカラーに大幅な変更がありました。
C26前期のスーパーブラックはダイヤモンドブラックになったほか、エターナルスノーホワイト・オーロラモーヴは廃止となり、新たにタイガーブラウンパール(後に廃止、シャイニングブルーパールへ)が追加されました。
また、C26後期から新色としてプレミアムディープコーラル・ロゼブロンズ・ブルームーンホワイトパール3色が追加。さらにC26前期からあったクリスタルミストは後に廃止され、インペリアルアンバーになります。
C26後期の変更点をまとめると、以下のようになります。
- スーパーブラック→ダイヤモンドブラック
- エターナルスノーホワイト・オーロラモーヴ→廃止
- タイガーブラウンパール→後に廃止→シャイニングブルーパールへ
- プレミアムディープコーラル・ロゼブロンズ・ブルームーンホワイトパール→追加
- クリスタルミスト→後に廃止→インペリアルアンバー
結局のところ、セレナC26後期のボディカラーは以下のような全9色展開となります。
- ダイヤモンドブラック
- ブリリアントホワイトパール
- ブリリアントシルバー
- インペリアルアンバー
- ブルームーンホワイトパール
- シャイニングブルーパールメタリック
- プレミアムディープコーラル
- ロゼブロンズ
- ソリッドホワイト
新型セレナC27のボディカラーについては以下の関連記事がありますので、C26と比較してみたい人はどうぞ。
セレナC26前期・後期の違い【安全装置編】
セレナC26後期の安全装備は、以下のものが標準装備となりました(「20S」グレード以外)。
- エマージェンシーブレーキ
- LDW(車線逸脱警報)
エマージェンシーブレーキは、前方車との衝突リスクを判断してブザーの作動・緊急ブレーキが作動する機能です。
LDWは、ドライバーが意図せず走行車線から逸脱しそうになったときブザーを鳴らして注意を促してくれる機能になります。
これらエマージェンシーブレーキとLDWは、2015年11月以降には「20S」についても標準装備となりました。
セレナC26前期・後期の違い【その他】
ここまでセレナC26前期・後期の違いについて、エクステリア・インテリア・ボディカラー・安全装備とみてきました。
前期→後期となり、他にはどのような変更点があったのか、グレードごとにみていきます。
C26の全グレード
C26の全グレード共通で新たに施された変更点は、次のとおりです。
- フロントウィンドウ トップシェード
- シフトインジケーター照明
- 外気温計
セレナC26 「20G」「ハイウェイスター」系の追加設定
20Gとハイウェイスターでは、さらに追加設定があります。スーパーUVカット断熱グリーンガラス(フロントドア)です。
2014年5月8日以降は、「20X」系にも標準装備されるようになります。
「20S」を除く全グレード
ガソリン車である「20S」以外の全グレードに加えられた変更点がこちらです。
- 3列目シート用パーソナルテーブル
- ステアリングスイッチ夜間照明
- アイドリングストップメッセージ表示
セレナC26前期・後期の共通項目
ここまで、セレナC26前期・後期の主な違いについてご紹介してきました。
次は、セレナC26全体の「共通項目」についておさらいしておきます。
セレナC26系のエンジン
セレナC26系のエンジンがこちら。
- MR20DD
- 2.0L ガソリン直噴エンジン
これにより低燃費・高トルクを両立しています。
ECOモーターとS-ハイブリッド
出典:日産セレナサイト
セレナC26前期は、ECOモーター式のアイドリングストップシステムを採用していました。
このECOモーターの容量を拡大し、さらにサブバッテリーを追加して2個のバッテリーを搭載することで実現したのが、マイルドハイブリッドシステムであるS-ハイブリッドです。
S-ハイブリッドにおける2個の適合バッテリーについては、こちらを参照してください。
S-ハイブリッドの燃費
S-ハイブリッド車の燃費は、それまではの14.2㎞/Lから15.2㎞/L(JC08モード)となりました。
平成27年度燃費基準+20%達成車となり、購入時に自動車取得税および重量税が免税されるようになっています。
セレナC26系のタイヤ&ホイール
出典:日産セレナサイト
タイヤ
セレナC26のタイヤサイズです。
「20S」「20X」「20G」:195/65R15 91Sタイヤ
「ハイウェイスター」系:195/60R16 89Hタイヤ
ホイール
こちらがセレナC26のホイールサイズです。
「20S」「20X」:15インチフルホイールカバー(15×5.5JJ)、インセット:45、P.C.D:114.3(5穴)
「20G」:15インチアルミホイール(15×5.5J)、インセット:45、P.C.D:114.3(5穴)
「ハイウェイスター系」:16インチアルミホイール(16×6J)、インセット:45、P.C.D:114.3(5穴)
何言ってるかチンプンカンプンという方は、タイヤ&ホイールの基礎知識についてをご覧になってください。C27の内容ですが、タイヤとホイールサイズの読み方がわかります。
シートアレンジと車中泊
出典:日産セレナサイト
セレナは、多彩なシートアレンジが目玉の一つです。
2-3列フルフラットモードはフルフラットになるシートアレンジで、車中泊などのアウトドアに向いています。
セレナC27になりますが、シートアレンジと車中泊の関連記事があります。当サイトの人気コンテンツになりますので、よろしければご覧ください。
セレナC26系で装備されたスライドドア
出典:日産セレナサイト
セレナC26販売当初から、ワンタッチオートスライドドアを装備。
ボタンを押すだけでスライドドアを開閉することができます。
セレナC26前期・後期の違いまとめ
セレナC26前期・後期の違いについて説明しました。
- 2010年11月29日、セレナC26(前期)の販売開始
- 20S以外の全グレードが、ECOモーター式アイドリングストップシステムを採用
- 2012年8月1日以降、セレナC26前期がS-ハイブリッドを搭載(20S以外)
- 2013年12月25日のマイナーチェンジ以降が、セレナC26後期
エクステリアでは、フロントデザインが現在のC27Vモーションに近いデザインにリニューアルされました。
セレナC26の中古車を購入される場合は、以上のポイントをチェックしておいてくださいね。