イカツさと上質さを合わせもったデザインにアップデートした新型セレナ(C27後期)。
グリルデザインが刷新され、”サンライズオレンジ”など新カラーも登場しました。
ミニバン市場におけるセレナ人気は、まだまだ衰えることを知りません。
そこで、この記事では以下の内容について解説しています。
- マイナーチェンジの概要
- 旧型セレナとの比較
- 充実した安全装備
5分で読めるので、新型セレナの変更点をサッと押さえたい人は参考にしてくださいね。
セレナがマイナーチェンジを経てセレナC27後期へ
セレナが現行モデルにマイナーチェンジしたのが、2019年のこと。
このときの変更点は、大きく3つに分けられます。
- エクステリア
- ボディカラー
- 安全装備
ダイジェスト的に見ていきましょう。
エクステリア(外観)はコワモテ路線にシフト
最初に目をひくのは、なんといってもエクステリアのデザインです。
優しい印象だったセレナからは一転、フロントグリルはメッシュ調のデザインをとりいれ、ギラついた見た目に生まれ変わりました。
アルファード系「コワモテ」顔です。
新たなボディカラーが追加
新型セレナになって、新たに加わったボディカラーは4色あります。
- サンライズオレンジ
- ダークメタルグレー
- サンライズオレンジ×ダイヤモンドブラック 2トーン
- ダークメタルグレー×ダイヤモンドブラック 2トーン
単体カラーとしては、アクティブなサンライズオレンジとシックなダークメタルグレーが新たに設定されました。
この2色それぞれと、ダイヤモンドブラックとの組み合わせによる2トーンカラーが選べて、計4色が新型セレナのボディカラーとして追加されたことになります。
ちなみに、ダークメタルグレー以外は「特別専用色」扱いです。標準色ではなく、オプション料がかかります。
こうして新型セレナはマイナーチェンジ後、全13色となりました。
さらに充実した安全装備
新型セレナは、360°セーフティアシスト(全方位運転支援システム)が、全車に標準装備となりました。
具体的には、以下の4つの支援システムからなります。
- インテリジェントエマージェンシーブレーキ
- 踏み間違い衝突防止アシスト
- アダプティブLEDシステムまたはハイビームアシスト
- RCTA(後退時車両検知警報)
詳しくは後ほどご紹介します。
特筆すべきなのは、標準装備としての安全装備が増えたことです。結果、セレナ全車がサポカーSワイド該当となりました。
以上が、マイナーチェンジのダイジェストです。
では、次からエクステリアと安全装備についてもうすこし詳しく解説します。
セレナC27後期のエクステリアをC26前期&後期・C27前期と比較
旧型セレナのフロントグリルは、優しくて女性うけもよさそうなニュアンスでした。
それがマイナーチェンジにより、トヨタ系列で人気のあるような「コワモテ」顔に変わりました。
日産車の象徴とも言えるフロントのVモーショングリルは、あまり目立たなくなり、どちらかというと、グリル全体のシルバーメッシュが主張するデザインに。
e-POWERモデル専用のブルーラインも、より控えめで目立たなくなりました。
従来のセレナファンにとっては、好みが分かれそうなところです。
歴代のセレナはどんなフロントグリルをしていたのか比較してみます。
セレナC26前期
出典:Wikipedia
セレナC26後期
出典:Wikipedia
セレナC27前期
セレナC26前期→セレナC26後期→セレナC27前期→セレナC28と進むにつれ、よりスタイリッシュなデザインになっていることがわかると思います。
セレナC27前期では、Vモーショングリルを全面に押し出すスタイルで、うまく競合車とは差別化されたポジショニングがされていました。
女性受けもよかったと思いますし、2018年同クラスミニバンで最も売れた理由として、ママさんたちからの高い支持もあったのではないでしょうか。
実際にそういう声も多いです。
それが、”流行りのコワモテ顔”に近づいたことで、今後どう変わっていくのでしょうか。
男性支持は高くなる一方、もしかすると女性層からは敬遠されやすくなるかもしれません。
ただ、次にご紹介する安全性能はファミリー全員に喜ばれるものです。
見た目だけでなく、先進的な安全性能もセレナの大きな魅力です。
セレナC27後期のマイナーチェンジにおける安全装備の変更点
従来オプション扱いだったいくつかの安全装備が標準となり、全車が「サポカーSワイド」に該当することとなりました。
公式サイトで最初に取り上げられているのが、4つの「360°セーフティアシスト」。
それぞれどんな内容なのか確認していきます。
インテリジェントエマージェンシーブレーキ
フロントカメラが前方の車両・歩行者を検知し、衝突の可能性を回避します。
「回避」とは以下の意味。
- ディスプレイへの警告表示
- ブザー音
- 減速できなかった場合、自動的に緊急ブレーキ作動
これは今までも標準装備として搭載されていましたが、マイナーチェンジにより、昼間に加え、夜間の動作も可能となりました。
踏み間違い衝突防止アシスト
「踏み間違い衝突防止アシスト」はマイナーチェンジで新たに標準装備化されました。
それまではメーカーオプション扱いでした。
駐車時などの急加速をコントロールし、壁など障害物との衝突回避を支援します。
この機能は、後退時にも作動することが特徴で、前進時には歩行者の検知もできます。
ディスプレイ表示、ブザー音に加え、エンジン出力やブレーキも制御。
アダプティブLEDシステムまたはハイビームアシスト
- アダプティブLEDシステム
- ハイビームアシスト
これらの違いは何でしょうか?
ハイビームアシストは「ハイビームとロービームの切り替え」を自動で行ってくれるものです。
周囲の明るさを検知し、手動でスイッチングする手間を省いてくれます。
それに対して、アダプティブLEDシステムは、簡単に言うと、ハイビームの照射範囲を自動で切り替えてくれる機能です。
対向車や先行車に過度な照射をしないという気づかいを、自動でできてしまいます。
同クラスミニバン初の搭載。
RCTA(後退時車両検知警報)
マイナーチェンジ前後を問わず、セレナに新搭載されたのがRCTAです。
これが役立つのは次のようなシーン。
前向きに駐車して、後退する形でクルマを発進させる際、近づいてくる車両を目視で確認し切れず、直前になってハッとブレーキを踏んだ…。
RCTAはブザー音で危険を知らせます。
ミニバンはボディサイズが大きく、後方への注意が不足しがちになるので、後退時の車両検知は重宝する機会が少なくないでしょう。
そのほかの「360°セーフティアシスト」装備
そのほかの「360°セーフティアシスト」には標準装備とそうでないものがります。
- インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)/ LDW(車線逸脱警報)
- インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)/ BSW(後側方車両検知警報)
- 標識検知機能
- プロパイロット
- インテリジェント アラウンドビューモニター
- インテリジェント パーキングアシスト
インテリジェント ルームミラー
先にご紹介した4つの安全装備と合わせ、マイナーチェンジにより「標準」となった安全装備をまとめると、次のようになります。
- 踏み間違い衝突防止アシスト
- RCTA
- インテリジェント LI
- インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)/ BSW(後側方車両検知警報)
- 標識検知機能
ある程度、価格が高くなるのは避けられませんが、これらが標準装備となったのは大きな意味をもちます。
まさに2019年マイナーチェンジの目玉です。
安全装備といえばライバル車であるステップワゴンのホンダセンシングも注目したいです。
充実した安全機能の「標準装備化」という点では、ステップワゴンがリードしていました。
今後さらに叫ばれる安全装備の重要性
アクセルの踏み間違いで重大な事故を引き起こしてしまう事例は、残念なことに後を絶ちません。
今やクルマの安全は大きな社会問題として認識され、今後AIの活用による自動運転、自動ブレーキなどの実用化が切に期待されています。
このような時代にあり、全車サポカーSワイド該当といった条件を満たしていることは、今まで以上に大きなインパクトがあります。
被害者にも加害者にも、なりたくありません。
EV、HVによる燃費や環境の改善ももちろん大事ですが、家族を同乗させることも多いドライバーとしては、何よりもまず安全が第一です。
安全装備は、今の時代、最もクルマに求められている要素の一つです。
セレナのマイナーチェンジ内容まとめ
2019年のマイナーチェンジで大きく変わったのは以下の3つです。
- エクステリア
- ボディカラー
- 安全装備
フロントグリルは大幅な変更が加えられ、ボディカラーは刺激的なオレンジなども加わりました。
なので、どうしても外観に目がいきがちですが、最も注目したいのは安全装備の拡充です。
セレナの競合車では、ホンダ・ステップワゴンが安全装備の標準化という点では一歩リードしていました。
ステップワゴンは、8つの安全装備からなるパッケージであるホンダセンシングを搭載しています。
そんななか、今回のマイナーチェンジにより、セレナも多数の安全装備を標準化。
もともとプロパイロットなどでセレナの安全装備へ向けられる視線は熱かったので、今後さらに大きなアピールになるでしょう。
それでは最後までお読みくださりありがとうございました。
✳︎出典の表記のないものは、すべて日産公式サイトからの引用です